液注入工法では、二重管ストレーナ工法と二重管ダブルパッカ工法が普及しています。
二重管ストレーナ工法では、注入方式(1ショット・1.5ショット・2ショット)の違いにより、瞬結から緩結まで対応できます。ダブルパッカ工法では、重要構造物周辺の施工に適していますが、注入方式は1ショット方式で緩結注入材を用いた方法が主流です。
本工法は二重管マルチパッカ方式で、注入内管は2系統からなり、吐出口まで独立した経路を保つため、ダブルパッカ+2ショット方式の瞬結配合が可能となるだけでなく、様々な条件下での注入に対応できます。
「マルチパッカ」注入管におけるマルチパッカ内管は、複数の注入材を送液する複数の管路とエアで作動するパッカが2〜3箇所(または、3箇所以上)設けられた二重管からなり、パッカ間に設けられた内管吐出口がスリーブ外管の複数の吐出ロに開口しています。 したがって、従来型のダブルパッカエ法では困難とされている瞬結材の注入も可能となり、また瞬結・緩結注入材の複合注入を自在に行うことができ、地盤に適した計画的な注入をすることが可能となります。また、一次注入と二次注入を同時に行える方式や、2ステージの注入を同時に行うことが可能であり、高能率の施工ができます。
ライナー立杭周囲・底盤改良
1.概 要
概要採用の経緯 本工事は、推進工の発進・到達立杭の周囲および底盤の強化・止水を目的にマルチパッカ工法により改良を行った。2ステージ同時注入により工期短縮が達成できると共に、改良目的を充分に満足することが出来た。
2.採用の経緯
設計は二重管複合工法で、注入対象土が砂磔層のためロータリーパーカッションによる先行削孔後、注入ロッドによる再削孔・注入が計画されていた。そこで削孔手間を省き、工期短縮を図るため、マルチパッカ工法への変更を申請し採用されたものである。
3.当該地質は砂礫層で、堀削に伴う湧水、地山崩落が懸念された。
4.施工数量など
工 法 マルチパッカ工法 注 入 材 料 ハードライザー・セブン 注 入 量 196,000リットル
5.施工仕様
注 入 速 度 10リットル/分 注 入 管 理 定量注入方式
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